PMI(M&A成立後の統合)の演習問題
M&A成立後の統合プロセス(PMI)に関する演習問題です。
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問1.中小PMIガイドラインが示す「(中小)PMI」の区分に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:M&A成立後の経営統合作業(狭義のPMI)に加え、その前(プレ)と後(ポスト)を含めたプロセス全般を広義の(中小)PMIと定義し、"プレ"PMI・PMI・"ポスト"PMIの3段階に区分している
- PMIとはM&A成立前にのみ行われる準備作業のみを指すものとされており、経営統合・信頼関係構築・業務統合を含め、成立後に継続的に行われる一連の取組はいかなる形であっても一切含まれないとされている
- PMIの区分は成立後の1段階であるとされ、プレ・ポストという区分自体はそもそも存在しないとされる
- PMIの取組はM&A成立後3年間で完全に終了するものとされ、以後は何らの取組も想定されないとされている
中小PMIガイドラインは、狭義のPMI(成立後の経営統合作業)の前後を含むプロセス全般を広義の中小PMIと定義し、「①"プレ"PMI」「②PMI(成立後概ね1年程度)」「③"ポスト"PMI」の3段階に区分するとする。「PMIとはM&A成立前にのみ行われる準備作業のみを指すものとされており成立後に継続的に行われる一連の取組はいかなる形であっても一切含まれない」とする点は、狭義のPMIの前後を含むプロセス全般を広義の中小PMIと定義するとする記述に反し誤り。「PMIの区分は成立後の1段階であるとされプレ・ポストという区分自体はそもそも存在しない」とする点は、"プレ"PMI・PMI・"ポスト"PMIの3段階に区分するとする記述に反し誤り。「PMIの取組はM&A成立後3年間で完全に終了するものとされ以後は何らの取組も想定されない」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p7)
問2.中小PMIガイドラインが示す、M&A成立後の経過日数の呼称に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:M&A成立後初日を起点に経過日付ごとに呼称し、例えば1日目をDay.1、100日目をDay.100とする
- M&A成立後1年が経過した日を起点として、以降の経過日数を改めてDay.1として数え直すこととされている
- 基本合意締結日を起点として経過日数を数えるものとされ、M&A成立日は起点として扱われない
- 経過日数の呼称は関係法令によって全国一律に統一的に定められ、企業が独自に定めることは認められない
中小PMIガイドラインp7は、M&A成立後初日を起点に経過日付ごとに呼称し、例えば1日目をDay.1、100日目をDay.100とすると説明する。1年経過後の起点変更や基本合意日起点、全国一律法定は同資料に記載がない。「M&A成立後1年経過した日を起点として数え直す」とする点、「基本合意締結日を起点としM&A成立日は起点として扱わない」とする点は、M&A成立後初日を起点に数えるとする記述に反し誤り。「関係法令によって全国一律に定められる」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p7)
問3.中小PMIガイドラインにおけるシナジー効果の分類に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:売上シナジーとコストシナジーの二つに大別されるとされ、財務シナジーという第三の分類は存在しない
- 売上シナジー・コストシナジーに加え、財務シナジーという区分を含む三つに大別されるものであるとされている
- シナジー効果に共通する分類は特に存在せず、個別の案件ごとに自由に呼称してよいものとされている
- コストシナジーのみが存在するとされ、売上シナジーという概念自体はそもそも存在しないとされている
中小PMIガイドラインp8は、シナジー効果を売上シナジーとコストシナジーの二つに大別するとし、「財務シナジー」という第三の分類は存在しない。「売上シナジー・コストシナジーに加え、財務シナジーという区分を含む三つに大別される」とする点は、売上シナジーとコストシナジーの二つに大別されるとする記述に反し誤り。「シナジー効果に共通する分類は特に存在せず、個別の案件ごとに自由に呼称してよい」とする点、「コストシナジーのみが存在するとされ、売上シナジーという概念自体はそもそも存在しない」とする点も、この記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p8)
問4.職務権限規程等の職務上の意思決定に関する取決めがなされておらず、経営者に多くの意思決定が集中していた譲渡側企業に対し、PMI発展編に沿って「意思決定プロセスの確立」を進める場面での対応として、最も適切なものはどれか。
- 正解:取締役会が定期的に開催されていなかった場合には取締役会を開催して経営の意思決定を行い、前経営者に集中していた権限の適切な分散、各階層における責任と権限の明確化等を行い、各種規程として整備・周知徹底することが望ましい
- 経営者への権限集中はM&A後も維持すべきであり、意思決定プロセスの見直しは行うべきでないとされる
- 取締役会設置会社であっても、M&A後は取締役会を開催せず、譲受側の一存で全ての意思決定を行うべきである
- 職務権限規程の整備は、上場企業にのみ求められる取組であり、中小企業のPMIでは不要であるとされる
中小PMIガイドラインp64は、取締役会が定期開催されていない取締役会設置会社では取締役会を開催して意思決定し、前経営者への権限集中を分散して各階層の責任・権限を明確化し各種規程として整備・周知徹底することが望ましいとする。「経営者への権限集中はM&A後も維持すべきであり、意思決定プロセスの見直しは行うべきでない」とする点は、前経営者に集中していた権限の適切な分散等を行うことが望ましいとする記述に反し誤り。「取締役会設置会社であっても、M&A後は取締役会を開催せず、譲受側の一存で全ての意思決定を行うべきである」とする点は、取締役会が定期的に開催されていなかった場合には取締役会を開催して意思決定するとする記述に反し誤り。「職務権限規程の整備は、上場企業にのみ求められる取組であり、中小企業のPMIでは不要である」とする点も、この記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p64)
問5.中小PMIガイドラインが示すPMIのステップ「PMIを意識した事前準備をする」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:M&A成立前からDD等の調査を通じて譲渡側の情報を可能な限り取得しておくことが重要である一方、DDは主に書面確認が中心のため事業の全てを把握することはできないとされる
- DDによって譲渡側の事業に関するあらゆる情報を書面確認で把握できるため、M&A成立後に新たな課題が判明することは想定されていないとされている
- M&A成立前の段階でDD等の調査を行うことはいかなる場合も推奨されておらず、情報取得はM&A成立後にのみ開始すべきであるとされている
- 書面による確認をいかなる場合も一切行わず、現場への訪問調査のみによってDDを実施することが原則であるとされている
中小PMIガイドラインp21は、M&A成立前の段階からDD等の調査を通じて譲渡側に関する情報を可能な限り取得しておくことが重要である一方、DDは主に書面で情報を確認することが中心となるため譲渡側の事業の全てを把握することはできないとする。「DDによってあらゆる情報を書面確認で把握でき成立後に新課題が判明することは想定されない」とする点は、この記述に反し誤り。「成立前段階でのDD等調査はいかなる場合も推奨されず情報取得は成立後にのみ開始すべき」とする点、「書面確認を一切行わず現場訪問調査のみでDDを実施することが原則」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p21)
問6.サポート期間が終了したソフトウェアへの情報セキュリティ対策に関する説明として、中小PMIガイドライン発展編に照らして最も適切なものはどれか。
- 正解:サポート期間が終了したソフトウェア(OSを含む)は不具合・脆弱性が見つかっても修正プログラムが提供されないため、IPA公表の対策ガイドライン参照やサイバー攻撃対策の導入等を検討するとされる
- サポート期間が終了したソフトウェア(OSを含む)であっても、不具合や脆弱性が新たに見つかった場合には従来どおりメーカーから無償で修正プログラムが自動的に提供され続けていくものとされている
- 情報セキュリティ対策の検討はサポート期間内のソフトウェアにのみ必要であるとされ、サポートが終了した後は一切検討する必要がないとされている
- IPAが公表する情報セキュリティ対策ガイドラインの参照は法令上明確に禁止されているとされ、独自基準のみに従うべきであるとされている
中小PMIガイドライン発展編p120は、サポート期間が終了したソフトウェア(OS含む)は不具合・脆弱性が見つかっても修正プログラムが提供されないとし、IPA公表の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の参照やサイバー攻撃対策の導入等の検討を挙げる。「不具合や脆弱性が新たに見つかった場合には従来どおり無償で修正プログラムが自動的に提供され続ける」とする点は、この記述に反し誤り。「情報セキュリティ対策の検討はサポート期間内のソフトウェアにのみ必要で終了後は一切不要」とする点、「IPA公表のガイドライン参照は法令上明確に禁止され独自基準のみに従うべき」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p120)
問7.中小PMIガイドライン基礎編が示す失敗例に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:経営の方向性を明確に定めなかった結果、M&A成立後に従業員の不安が募り離職の温床となった事例が失敗例として挙げられているとされる
- 経営の方向性を明確に定めていなかったことは、M&A成立後の従業員の不安や離職とは一切関係しない事例として挙げられているとされている
- 経営の方向性を明確に定めることは、かえって従業員の不安を助長するために避けるべき失敗例として基礎編に挙げられているとされている
- M&A成立後の従業員の離職は、経営の方向性を明確に定めたか否かにかかわらず生じるものであり、失敗例として取り上げるに値しないとされている
中小PMIガイドラインp41は、失敗例として、経営の方向性を明確に定めていなかった結果、M&A成立後に従業員の不安が募り離職の温床となった事例を挙げる。一方、不安や離職とは一切関係しない、方向性を明確に定めること自体が避けるべき失敗例である、失敗例として取り上げるに値しないとする各記述は、この失敗例の趣旨に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p41)
問8.中小PMIガイドライン基礎編が示す「信頼関係構築」のうち「譲渡側従業員への対応」の取組のゴールとして、最も適切なものはどれか。
- 正解:M&Aによる変化に起因する自身への影響等について譲渡側従業員が抱く不安や不信感を払拭すること、M&Aについて譲渡側従業員の納得感や共感を得て協力を得ることが挙げられている
- 譲渡側従業員の不安や不信感への対応は不要であり、業務命令のみで協力を得れば足りるとされている
- 譲渡側従業員の納得感や共感を得る取組は、譲渡側経営者に対してのみ行えば足りるとされている
- 譲渡側従業員への対応は、M&A成立から3年が経過した後に初めて着手すべきとされている
中小PMIガイドラインp46は、「信頼関係構築」の譲渡側従業員への対応の取組のゴールとして、M&Aによる影響について従業員が抱く不安や不信感を払拭すること、納得感や共感を得て協力を得ることを挙げる。「譲渡側従業員の不安や不信感への対応は不要であり、業務命令のみで協力を得れば足りる」とする点は、従業員が抱く不安や不信感を払拭することを取組のゴールとするとする記述に反し誤り。「譲渡側従業員の納得感や共感を得る取組は、譲渡側経営者に対してのみ行えば足りる」とする点、「譲渡側従業員への対応は、M&A成立から3年が経過した後に初めて着手すべき」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p46)
問9.中小PMIガイドライン基礎編が、取引先への対応に関する譲受側等の心配事項として挙げているものはどれか。最も適切なものはどれか。
- 正解:譲渡側が行っている事業継続に重要な取引について取引先の信頼を得て取引を継続すること、継続する取引の取引条件等を正確に把握すること
- 取引先への対応は一切不要であるため、M&Aが成立した事実をあえて伝えることなく、従来どおり全ての取引を漫然と継続すればよいとされていること
- 継続する取引の取引条件等については取引先から独自に聞き取ればよく、譲渡側経営者からの正確な把握までは求められていないこと
- 譲受側等の心配事項として挙げられているのは、取引先との関係ではなく譲渡側従業員の雇用維持のみであるとされていること
中小PMIガイドラインp49は、譲受側等の心配事項として、取引先の信頼を得て取引を継続すること、継続する取引の条件等を正確に把握することを挙げる。「取引先への対応は一切不要でM&Aが成立した事実を伝えず全ての取引を漫然と継続すればよい」とする点は、この記述に反し誤り。「取引条件等は取引先から独自に聞き取ればよく譲渡側経営者からの正確な把握は求められない」とする点、「心配事項は取引先との関係でなく従業員の雇用維持のみ」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p49)
問10.中小PMIガイドラインが示すPMI推進体制における役割の整理として、最も適切なものはどれか。
- 正解:①重要意思決定(譲受側経営者を中心にPMIに関する重要な意思決定を行う)②企画・推進(重要意思決定を担う者と実務作業を担う者の間でPMIの企画・推進等を行う)③実務作業(業務領域の各機能でPMIに関する具体的な実務作業を行う)の3つに整理されている
- PMI推進体制における役割は法令により全国一律に画一的に定められており、企業ごとに整理・調整する余地は一切ないものとされている
- 重要意思決定は外部の支援機関が行うものとされ、譲受側経営者が関与することは想定されていないものとされている
- 実務作業は譲受側の役職員が担うことは一切なく、譲渡側の役職員のみが担うものと画一的に定められているとされている
中小PMIガイドラインp32-33は、PMI推進体制を①重要意思決定(譲受側経営者中心)②企画・推進(重要意思決定者と実務作業者の間を繋ぐ)③実務作業(各機能での具体的実務)の3つに整理する。「PMI推進体制における役割は法令により全国一律に画一的に定められており、企業ごとに整理・調整する余地は一切ない」とする点は、この記述にない内容であり誤り。「重要意思決定は外部の支援機関が行うものとされ、譲受側経営者が関与することは想定されていない」とする点は、譲受側経営者を中心に行うとする記述に反し誤り。「実務作業は譲受側の役職員が担うことは一切なく、譲渡側の役職員のみが担うものと画一的に定められている」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p32-33)
問11.中小PMIガイドライン基礎編が示す「譲渡側従業員向けの説明会の開催」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:譲渡側経営者とともに、M&A成立後遅滞なく(例.Day.1)、全従業員に対して同時に・等しく・正確に伝える場として開催し、譲渡側従業員の不安や混乱の防止を図る
- 説明会は従業員を分散させて別々の日に個別開催することが望ましく、全員に同時に伝えることは避けるべきとされている
- 説明会はM&A成立から1年が経過した後に初めて開催すればよいとされている
- 説明会は譲受側の経営者のみで実施し、譲渡側経営者は同席すべきでないとされている
中小PMIガイドラインp47は、譲渡側従業員向けの説明会について、譲渡側経営者とともにM&A成立後遅滞なく(例:Day.1)、全従業員に対し同時に・等しく・正確に伝える場として開催し、不安や混乱の防止を図るとする。「説明会は従業員を分散させて別々の日に個別開催することが望ましく、全員に同時に伝えることは避けるべき」とする点は、全従業員に対して同時に・等しく・正確に伝える場として開催するとする記述に反し誤り。「説明会はM&A成立から1年が経過した後に初めて開催すればよい」とする点は、成立後遅滞なく開催するとする記述に反し誤り。「説明会は譲受側の経営者のみで実施し、譲渡側経営者は同席すべきでない」とする点も、譲渡側経営者とともに開催するとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p47)
問12.中小PMIガイドライン発展編が示す、人事・労務関係の内部規程類等の見直しの対象として、最も適切なものはどれか。
- 正解:等級、賃金体系、労働時間管理、人事評価、人事配置、福利厚生、採用、従業員教育(研修)、安全衛生管理、ハラスメント防止、退職金等に関する制度や仕組みが挙げられている
- 見直しの対象は賃金体系のみに限定され、それ以外の人事制度は一切対象外であるものとされている
- 見直しの対象はハラスメント防止規程のみに限定されているものとされている
- 内部規程類の見直しは会社法上一律に禁止されているものとされている
中小PMIガイドライン発展編p102は、人事・労務関係の内部規程類等の見直し対象として、等級、賃金体系、労働時間管理、人事評価、人事配置、福利厚生、採用、従業員教育、安全衛生管理、ハラスメント防止、退職金等に関する制度・仕組みを挙げる。「見直しの対象は賃金体系のみに限定される」とする点、「ハラスメント防止規程のみに限定される」とする点は、この記述に反し誤り。「内部規程類の見直しは会社法上一律に禁止されている」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p102)
問13.中小PMIガイドラインが示す「共同調達」における直接材・間接材のコスト削減効果の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:直接材は売上高(販売量、生産量)に連動して増減する変動費であるため仕入単価低減による効果は売上高が増加するほど大きくなり、間接費は売上高の増減とは関係なく発生する固定費であるため削減額と同額が営業利益の改善額となる
- 直接材・間接材のいずれも売上高の増減とは無関係の固定費であり、削減額がそのまま営業利益の改善額となる点で違いはないとされている
- 直接材は固定費、間接材は変動費に分類されるため、間接材のコスト削減効果は売上高の増加に比例して大きくなるとされている
- 共同調達によるコスト削減効果は、直接材・間接材のいずれについても営業利益には一切影響を与えないとされている
中小PMIガイドラインp85は、直接材は売上高に連動して増減する変動費であるため仕入単価低減効果は売上高が増加するほど大きくなり、間接費は売上高の増減と関係なく発生する固定費であるため削減額と同額が営業利益の改善額となるとする。「直接材・間接材のいずれも売上高の増減とは無関係の固定費であり、削減額がそのまま営業利益の改善額となる点で違いはない」とする点は、直接材は変動費、間接費は固定費であり効果に違いがあるとする記述に反し誤り。「直接材は固定費、間接材は変動費に分類されるため、間接材のコスト削減効果は売上高の増加に比例して大きくなる」とする点は、直接材と間接材の区分が逆であり誤り。「共同調達によるコスト削減効果は、直接材・間接材のいずれについても営業利益には一切影響を与えない」とする点も、この記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p85)
問14.中小PMIガイドラインが示す「間接業務の見直し」における4つの観点(ECRS)を検討する順番として、最も適切なものはどれか。
- 正解:排除(なくせないか)→統合(一緒にできないか)→入れ替え・代替(順番を入れ替えられないか)→簡素化(シンプルにできないか)の順で検討する
- 簡素化→入れ替え・代替→統合→排除の順で検討する
- 統合→排除→簡素化→入れ替え・代替の順で検討する
- 入れ替え・代替→簡素化→排除→統合の順で検討する
中小PMIガイドラインp91は、間接業務の見直しにおけるECRSの検討順を、排除→統合→入れ替え・代替→簡素化の順とする。「簡素化→入れ替え・代替→統合→排除の順で検討する」とする点、「統合→排除→簡素化→入れ替え・代替の順で検討する」とする点、「入れ替え・代替→簡素化→排除→統合の順で検討する」とする点は、いずれも排除→統合→入れ替え・代替→簡素化の順で検討するとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p91)
問15.中小PMIガイドラインは、「販売拠点の統廃合」という活動の内容について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「販売拠点の統廃合」は、譲受側・譲渡側の統合に伴って同一エリア内における営業体制の重複等の非効率を改善することにより、営業活動における業務効率化、拠点関連費用の削減を実現する活動である
- 「販売拠点の統廃合」は、譲受側・譲渡側の統合後においても、両社の営業体制をあえて重複させたまま維持し続けていくことで、営業活動の多様化を積極的に図ることを目的とする活動であるとされている
- 「販売拠点の統廃合」は、拠点関連費用の削減効果を一切持たず、営業活動における業務効率化のみを目的とする活動であるとされている
- 「販売拠点の統廃合」は同一エリア内の営業体制の重複解消とは無関係に、全く別のエリアへの新規拠点開設のみを意味する活動であるとされている
中小PMIガイドラインp95は、「販売拠点の統廃合」を、譲受側・譲渡側統合に伴う同一エリア内の営業体制重複等の非効率を改善し、営業活動の業務効率化・拠点関連費用削減を実現する活動と説明する。「両社の営業体制をあえて重複させたまま維持し続け営業活動の多様化を積極的に図ることを目的とする」とする点は、この記述と逆であり誤り。「拠点関連費用の削減効果を一切持たず業務効率化のみを目的とする」とする点、「重複解消とは無関係に新規エリアへの拠点開設のみを意味する」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p95)
問16.中小PMIガイドラインが示す「ITシステム分野」の取組のポイントとして、ITシステムの有用性について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:ITシステムは事業活動における業務の効率化にとどまらず、経営・業務の状況が可視化されることで迅速な経営判断が可能になる大変有用なツールである
- ITシステムは事業活動における業務の効率化には寄与せず、経営・業務状況の可視化や迅速な経営判断にも有用ではないただの費用負担にすぎないものとされている
- ITシステムは経営判断の迅速化には寄与するが、業務の効率化には一切関係しないとされている
- ITシステムの有用性は大企業においてのみ認められ、中小企業には妥当しないとされている
中小PMIガイドライン発展編p120は、ITシステムは業務効率化にとどまらず経営・業務状況の可視化により迅速な経営判断を可能にする大変有用なツールであるとする。「業務の効率化には寄与せず経営・業務状況の可視化や迅速な経営判断にも有用ではないただの費用負担にすぎない」とする点は、この記述に反し誤り。「経営判断の迅速化には寄与するが業務の効率化には一切関係しない」とする点、「有用性は大企業においてのみ認められ中小企業には妥当しない」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p120)
問17.中小PMIガイドラインが示す「統合方針の策定」の進め方について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「統合方針の策定」において、現状把握を踏まえ、M&Aプロセスにおいて想定したシナジー効果等ごとに実現に向けた取組の具体化を行い、各取組についてその想定効果や実現可能性等の観点から評価を行い、取組の範囲と優先順位を決定する
- 統合方針の策定においては、シナジー効果等ごとの取組の具体化や評価は不要であり、取組の範囲と優先順位はM&A成立前にあらかじめ固定しておくものとされている
- 各取組の評価は想定効果や実現可能性等の観点からではなく、担当者の主観のみによって行うべきであるとされている
- 統合方針の策定は現状把握の内容を十分に踏まえて行うものではなく、現状把握とは全く独立に、M&Aプロセスにおいて想定していたシナジー効果等の内容とも無関係に、取組の範囲と優先順位をあらかじめ機械的に決定するべきものとされている
中小PMIガイドラインp68は、統合方針の策定について、現状把握を踏まえシナジー効果等ごとに実現に向けた取組を具体化し、想定効果や実現可能性等の観点から評価して取組の範囲と優先順位を決定するとする。「シナジー効果等ごとの取組の具体化や評価は不要であり取組の範囲と優先順位はM&A成立前にあらかじめ固定しておく」とする点は、この記述に反し誤り。「各取組の評価は想定効果や実現可能性等の観点からではなく担当者の主観のみによって行うべき」とする点、「現状把握とは全く独立に想定シナジー効果とも無関係に機械的に決定する」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p68)
問18.中小PMIガイドラインが示す「クロスセル」の取組内容に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:自社の既存顧客への提案に際し、関連する製品・サービスを併せて提案することによって、既存顧客から追加的な売上を獲得する活動である
- クロスセルとは、既存顧客以外の新規顧客のみを対象として新製品を開発・提案する活動を指すとされている
- クロスセルとは、既存顧客に対する製品・サービスの提案を一切行わず、価格の引下げのみによって売上拡大を図る活動を指すとされている
- クロスセルは、譲受側・譲渡側の既存顧客のニーズの類似性が低い場合ほど有効性が高いとされている
中小PMIガイドラインp72は、クロスセルを自社の既存顧客への提案に際し関連する製品・サービスを併せて提案することで追加的な売上を獲得する活動と説明する。「クロスセルとは、既存顧客以外の新規顧客のみを対象として新製品を開発・提案する活動を指す」とする点は、自社の既存顧客への提案に際し関連する製品・サービスを併せて提案する活動であるとする記述に反し誤り。「クロスセルとは、既存顧客に対する製品・サービスの提案を一切行わず、価格の引下げのみによって売上拡大を図る活動を指す」とする点、「クロスセルは、譲受側・譲渡側の既存顧客のニーズの類似性が低い場合ほど有効性が高い」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p72)
問19.中小PMIガイドラインが示す「製品・サービスの高付加価値化」の内容について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「製品・サービスの高付加価値化」とは、譲受側と譲渡側が、お互いの製品・商品、サービスや、その前提となる技術やノウハウ等の経営資源を組み合わせることで、顧客に新たな価値を提供することによって売上拡大を実現する取組である
- 「製品・サービスの高付加価値化」とは、譲受側と譲渡側それぞれが独立して自社の経営資源のみを活用し、相手方の技術やノウハウを一切組み合わせずに売上拡大を図る取組であるとされている
- 「製品・サービスの高付加価値化」は、譲受側と譲渡側がお互いの経営資源を組み合わせることで顧客に新たな価値を提供し売上拡大を実現する取組であるという説明は誤りであり、実際には既存の製品・サービスの価格を引き下げることのみによって売上拡大を図る取組であるとされている
- 顧客に新たな価値を提供することは、高付加価値化の取組の目的には含まれないとされている
中小PMIガイドラインp76は、製品・サービスの高付加価値化を、譲受側と譲渡側がお互いの製品・技術・ノウハウ等の経営資源を組み合わせ、顧客に新たな価値を提供することで売上拡大を実現する取組と説明する。「譲受側と譲渡側それぞれが独立して自社の経営資源のみを活用し相手方の技術やノウハウを一切組み合わせずに売上拡大を図る」とする点は、この記述に反し誤り。「実際には既存の製品・サービスの価格を引き下げることのみによって売上拡大を図る取組である」とする点、「顧客に新たな価値を提供することは目的に含まれない」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p76)
問20.中小PMIガイドラインが示す「サプライヤーの見直し」の取組内容に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:製造業における部品や原材料、卸業・小売業における商品のサプライヤー(仕入先や供給元)のうち、自社にとって不利な取引条件となっている先を特定し、必要に応じて改善に向けた交渉を行うとともに、サプライチェーンの安定化に向け新たなサプライヤーの獲得を行うなどにより、調達におけるQCDの改善を実現する活動である
- サプライヤーの見直しは、既存サプライヤーとの取引条件の改善交渉のみを目的とし、新たなサプライヤーの獲得は対象外であるとされている
- サプライヤーの見直しは、卸業・小売業における商品の仕入先のみを対象とし、製造業における部品や原材料は対象外であるとされている
- サプライヤーの見直しは、取引条件にかかわらず全てのサプライヤーとの契約を一律に打ち切ることを目的とする活動であるとされている
中小PMIガイドラインp82は、サプライヤーの見直しについて、部品・原材料・商品の仕入先のうち不利な取引条件の先を特定し改善交渉を行うとともに、サプライチェーン安定化に向け新規サプライヤー獲得等により調達のQCD改善を実現する活動とする。「サプライヤーの見直しは、既存サプライヤーとの取引条件の改善交渉のみを目的とし、新たなサプライヤーの獲得は対象外である」とする点は、新たなサプライヤーの獲得も行うとする記述に反し誤り。「サプライヤーの見直しは、卸業・小売業における商品の仕入先のみを対象とし、製造業における部品や原材料は対象外である」とする点も、製造業の部品や原材料も対象とするとする記述に反し誤り。「サプライヤーの見直しは、取引条件にかかわらず全てのサプライヤーとの契約を一律に打ち切ることを目的とする活動である」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p82)
問21.中小PMIガイドラインは、「クイック・ヒット」の内容について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「クイック・ヒット」とは、短期的に成果が上がることが期待され、比較的簡単に実行できる取組であり、従業員等に対してM&Aによるメリットを早期に実感してもらい、モチベーションを向上させるために行うことが有効なことも多い
- クイック・ヒットとは、長期的に成果が上がることが期待され、実行に相当の困難を伴う取組を意味するとされている
- クイック・ヒットは短期的に成果が上がることが期待され比較的簡単に実行できる取組であるという説明は誤りであり、実際には従業員のモチベーション向上とは無関係に、専ら財務指標の改善のみを目的として長期間かけて実行する取組を指すとされている
- クイック・ヒットの実施は、従業員のモチベーション向上には寄与しないとされている
中小PMIガイドラインp27は、クイック・ヒットを短期的に成果が上がることが期待され比較的簡単に実行できる取組とし、従業員等にM&Aのメリットを早期に実感させモチベーションを向上させるために有効なことも多いとする。「長期的に成果が上がることが期待され実行に相当の困難を伴う取組」とする点は、この記述と逆であり誤り。「実際には従業員のモチベーション向上とは無関係に専ら財務指標の改善のみを目的として長期間かけて実行する」とする点、「モチベーション向上には寄与しない」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p27)
問22.中小PMIガイドラインが示す「経営の方向性の確立」の具体的取組例のうち、小売業を営む譲受側が飲食業をM&Aした事例の内容として、最も適切なものはどれか。
- 正解:譲受側経営者は、若者が都市部に買い物や就職に行ってしまうという同地域の課題を解決するため、スーパーマーケットに地場の食品を使用したメニューを提供するカフェを併設し、若者にも訴求するより利便性の高いスーパーマーケットを目指すこととした
- 譲受側経営者は、飲食業の店舗を全て閉鎖し、スーパーマーケット事業のみに経営資源を集中させることとした
- 譲受側経営者は、若者向けの施策は行わず、既存の高齢顧客層のみを対象とした店舗運営を継続することとした
- 譲受側経営者は、カフェの併設を検討したが、地場の食品の使用は行わないこととした
中小PMIガイドラインp42は、小売業の譲受側が飲食業をM&Aした事例で、若者の都市部流出という地域課題解決のため、スーパーマーケットに地場食品を使ったカフェを併設し若者にも訴求する利便性の高い店舗を目指した事例を挙げる。「譲受側経営者は、飲食業の店舗を全て閉鎖し、スーパーマーケット事業のみに経営資源を集中させることとした」とする点は、スーパーマーケットにカフェを併設したとする記述に反し誤り。「譲受側経営者は、若者向けの施策は行わず、既存の高齢顧客層のみを対象とした店舗運営を継続することとした」とする点は、若者にも訴求する店舗を目指したとする記述に反し誤り。「譲受側経営者は、カフェの併設を検討したが、地場の食品の使用は行わないこととした」とする点も、地場の食品を使用したメニューを提供するとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p42)
問23.中小PMIガイドライン発展編が示す「会計・財務分野」の失敗例として、最も適切なものはどれか。
- 正解:回収不能な債権を発見していたが貸倒引当金を追加計上せず放置していたため、後日決算書を検討する際に当該債権の存在を失念しており債務超過寸前であることに気が付かなかった事例や、決算・財務担当者を長期間固定し支払等も一任し続けていたところ資金の横領を発見できず多大な損失を被った事例が挙げられている
- 会計・財務分野の失敗例として、決算手続を早期化しすぎたことによる過剰な業務負荷のみが挙げられているとされている
- 資金の横領は会計・財務分野の失敗例としては挙げられておらず、専ら在庫管理の失敗例としてのみ扱われているとされている
- 貸倒引当金の未計上は会計・財務分野の失敗例には含まれないとされている
中小PMIガイドライン発展編p106は、会計・財務分野の失敗例として、回収不能債権の貸倒引当金未計上放置により債務超過寸前に気付かなかった事例、決算・財務担当者の固定と支払一任により資金横領を発見できず損失を被った事例を挙げる。「会計・財務分野の失敗例として、決算手続を早期化しすぎたことによる過剰な業務負荷のみが挙げられている」とする点は、回収不能債権の貸倒引当金未計上放置や資金横領の事例が挙げられているとする記述に反し誤り。「資金の横領は会計・財務分野の失敗例としては挙げられておらず、専ら在庫管理の失敗例としてのみ扱われている」とする点は、会計・財務分野の失敗例として挙げられているとする記述と逆であり誤り。「貸倒引当金の未計上は会計・財務分野の失敗例には含まれない」とする点も、この記述と逆であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p106)
問24.中小PMIガイドライン発展編「経営統合」が挙げる失敗例のうち、経営の方向性を示さなかった場合の内容について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「経営統合」は、長期にわたるPMIプロセスにおいて譲渡側の従業員に対して経営の方向性を示さなかったため、譲渡側の従業員の将来不安やモチベーション低下等によるサボタージュや離職を招いた失敗例を挙げている
- 長期にわたるPMIプロセスにおいて譲渡側の従業員に対して経営の方向性を示さなかったとしても、譲渡側の従業員の将来不安やモチベーション低下、サボタージュや離職といった問題は生じることがなかったとされている
- 経営の方向性を示さなかったことによる影響は、譲受側の従業員についてのみ生じたとされている
- サボタージュや離職は、経営の方向性とは無関係な要因によってのみ生じたとされている
中小PMIガイドライン発展編「経営統合」p59は、失敗例として長期のPMIプロセスで経営の方向性を示さなかった結果、従業員の将来不安・モチベーション低下によるサボタージュや離職を招いた事例を挙げる。「経営の方向性を示さなかったとしても従業員の将来不安やモチベーション低下、サボタージュや離職といった問題は生じることがなかった」とする点は、この失敗例に反し誤り。「経営の方向性を示さなかったことによる影響は譲受側の従業員についてのみ生じた」とする点、「サボタージュや離職は経営の方向性とは無関係な要因によってのみ生じた」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p59)
問25.中小PMIガイドラインが示す「経営理念等の例」のうち、B社(製造業)の経営理念・経営ビジョンとして、最も適切なものはどれか。
- 正解:経営理念は「ものづくりの力で世界を幸せに。」、経営ビジョンは「日本の中小製造業にイノベーションをもたらし、グロバールに活躍できる企業に育てます。」である
- 経営理念は「中小企業経営の近代化を通した100年企業創り。」、経営ビジョンは「事業承継プラットフォームの構築」である
- 経営理念は「地域の中小企業の技術を互いに補完し合い、全従業員の幸せを追求します。」、経営ビジョンは「地域の中小企業を結ぶ全国ネットワークを築き、地域社会に貢献します。」である
- B社の経営理念・経営ビジョンはガイドライン中に例示されていないとされている
中小PMIガイドラインp61は、B社(製造業)の経営理念を「ものづくりの力で世界を幸せに。」、経営ビジョンを「日本の中小製造業にイノベーションをもたらし、グロバールに活躍できる企業に育てます。」とする。「経営理念は『中小企業経営の近代化を通した100年企業創り。』、経営ビジョンは『事業承継プラットフォームの構築』である」とする点、「経営理念は『地域の中小企業の技術を互いに補完し合い、全従業員の幸せを追求します。』、経営ビジョンは『地域の中小企業を結ぶ全国ネットワークを築き、地域社会に貢献します。』である」とする点は、いずれもB社ではなく別事例の経営理念・経営ビジョンであり誤り。「B社の経営理念・経営ビジョンはガイドライン中に例示されていない」とする点も、ガイドラインに明記されているとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p61)
問26.中小PMIガイドライン発展編が示す「個人情報」の定義について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの等をいう(個人情報の保護に関する法律第2条第1項各号)
- 「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であるか否かにかかわらず、氏名や生年月日等の記述が含まれる情報であれば法人に関する情報も含めて全て該当するとされ、個人情報の保護に関する法律には特定の個人を識別できることを要件とする定めは置かれていないとされている
- 個人情報の定義は不正競争防止法第2条第6項に定められているとされている
- 個人情報とは、死亡した個人に関する情報のみを指すとされている
中小PMIガイドライン発展編p112は、「個人情報」を生存する個人に関する情報で氏名・生年月日等の記述により特定個人を識別できるもの等をいう(個人情報保護法第2条第1項各号)とする。「生存する個人に関する情報であるか否かにかかわらず氏名や生年月日等の記述が含まれる情報であれば法人に関する情報も含めて全て該当し特定の個人を識別できることを要件とする定めは置かれていない」とする点は、この記述に反し誤り。「個人情報の定義は不正競争防止法第2条第6項に定められている」とする点も、個人情報保護法第2条第1項各号に定めるとする記述と異なり誤り。「個人情報とは死亡した個人に関する情報のみを指す」とする点も、この記述と逆であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p112)
問27.中小PMIガイドライン発展編が示す「チェンジ・オブ・コントロール(COC)条項への対応」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:COC条項の内容は、相手方に対してM&A実行を通知すれば足りるものとする方式だけでなく、その同意を要求する方式等もあり得るため、通知すれば足りる方式の場合には漏れなく通知し、同意を要求する方式の場合には契約の重要性等を総合的に考慮の上、原則として相手方から同意を得ることが望ましい
- COC条項への対応は、相手方への通知で足り、同意を要求する方式は存在しないとされている
- COC条項への対応は、いかなる場合も相手方の同意取得が絶対条件であり、通知のみで足りる方式は存在しないとされている
- COC条項の有無や内容の確認は、賃貸借契約についてのみ必要であり、取引基本契約やフランチャイズ契約には不要とされている
中小PMIガイドライン発展編p116は、COC条項に通知のみで足りる方式と同意を要する方式があり、通知方式は漏れなく通知し、同意方式は契約の重要性等を総合考慮の上原則として相手方から同意を得ることが望ましいとする。「COC条項への対応は、相手方への通知で足り、同意を要求する方式は存在しない」とする点は、同意を要求する方式等もあり得るとする記述に反し誤り。「COC条項への対応は、いかなる場合も相手方の同意取得が絶対条件であり、通知のみで足りる方式は存在しない」とする点も、通知すれば足りるものとする方式もあるとする記述と逆であり誤り。「COC条項の有無や内容の確認は、賃貸借契約についてのみ必要であり、取引基本契約やフランチャイズ契約には不要」とする点も、賃貸人・取引先・フランチャイザー等が例示されているとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p116)
問28.中小PMIガイドライン発展編は、取締役会や経営会議以外での経営陣のコミュニケーションについて、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:取締役会や経営会議以外においても、譲受側・譲渡側の経営陣が膝詰めでコミュニケーションを取る場を積極的に設けることが望ましい
- 取締役会や経営会議以外において譲受側・譲渡側の経営陣がコミュニケーションを取る場を設けることは、かえって望ましくないとされている
- 取締役会や経営会議以外で譲受側・譲渡側の経営陣が膝詰めでコミュニケーションを取る場を積極的に設けることが望ましいという説明は誤りであり、実際にはコミュニケーションは取締役会や経営会議の場に限定して行うべきであるとされている
- 経営陣同士のコミュニケーションの場は、譲受側の経営陣のみで設ければ足りるとされている
中小PMIガイドライン発展編p64は、取締役会・経営会議以外でも譲受側・譲渡側の経営陣が膝詰めでコミュニケーションを取る場を積極的に設けることが望ましいとする。「コミュニケーションを取る場を設けることはかえって望ましくない」とする点は、この記述と逆であり誤り。「実際にはコミュニケーションは取締役会や経営会議の場に限定して行うべき」とする点も、この記述と正反対であり誤り。「経営陣同士のコミュニケーションの場は譲受側の経営陣のみで設ければ足りる」とする点も、譲受側・譲渡側双方の経営陣が場を設けるとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p64)
問29.中小PMIガイドラインが示す、管理機能に関する「行動計画の実行・検証」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:行動計画を順次実行し、定期的に進捗状況を確認して必要に応じて取組の見直しを図るとともに、譲受側・譲渡側の関係性や外部環境等を考慮して、実行の要否や時期を再検討することもある
- 行動計画は一度策定した後は一切見直しを行わず、当初の計画どおりに実行することのみが求められるとされている
- 実行の要否や時期の再検討は、外部環境の変化にかかわらず行うべきでないとされている
- 進捗状況の確認は最終的な完了時点で一度だけ行えば足りるとされている
中小PMIガイドラインp99は、管理機能の行動計画の実行・検証として、計画を順次実行し定期的な進捗確認と必要な見直し、譲受側・譲渡側の関係性や外部環境を考慮した実行要否・時期の再検討もあるとする。「行動計画は一度策定した後は一切見直しを行わず、当初の計画どおりに実行することのみが求められる」とする点は、必要に応じて取組の見直しを図るとする記述に反し誤り。「実行の要否や時期の再検討は、外部環境の変化にかかわらず行うべきでない」とする点は、外部環境等を考慮して再検討することもあるとする記述に反し誤り。「進捗状況の確認は最終的な完了時点で一度だけ行えば足りる」とする点も、定期的に進捗状況を確認するとする記述に反し誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p99)
問30.中小PMIガイドラインは、M&A成立直後に譲渡側従業員等に示す経営の方向性の性質について、どのように述べているか。最も適切なものはどれか。
- 正解:M&A成立直後に譲渡側従業員等に示す経営の方向性は譲受側における仮説であり、M&A成立後のPMIプロセスにおける取組を通じて把握した譲渡側の経営状況を踏まえ、より実態に即した形で経営の方向性をブラッシュアップし、具体化していくことが望ましい
- M&A成立直後に譲渡側従業員等に示す経営の方向性は、その時点で既に確定的な最終決定事項であるとされており、M&A成立後のPMIプロセスにおける取組を通じて把握した譲渡側の経営状況を踏まえてブラッシュアップし具体化していくといった見直しは一切想定されていないとされている
- 経営の方向性のブラッシュアップは、譲渡側経営者からの要請があった場合に限り行うものとされている
- PMIプロセスにおける取組を通じた把握は、経営の方向性の具体化とは無関係であるとされている
中小PMIガイドラインp60は、M&A成立直後に示す経営の方向性は譲受側の仮説であり、PMIプロセスで把握した譲渡側の経営状況を踏まえより実態に即した形へブラッシュアップ・具体化していくことが望ましいとする。「その時点で既に確定的な最終決定事項でありブラッシュアップし具体化していくといった見直しは一切想定されていない」とする点は、譲受側における仮説でありブラッシュアップし具体化していくことが望ましいとする記述に反し誤り。「経営の方向性のブラッシュアップは譲渡側経営者からの要請があった場合に限り行う」とする点、「PMIプロセスにおける取組を通じた把握は経営の方向性の具体化とは無関係」とする点も、この記述にない内容であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p60)
問31.中小PMIガイドライン基礎編が示す、譲渡側経営者がM&A後の経営引継ぎの後に退任する場合の対応に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:経営の引継ぎに必要な期間を予め見積もり、合理的に見積もれない場合には、例えば半年更新の契約として、事後的に柔軟に対応できるようにする
- 経営の引継ぎに必要な期間は見積もる必要がなく、無期限の契約とすることが望ましいとされている
- 引継ぎ期間が合理的に見積もれない場合であっても、契約内容の見直しは一切認められないとされている
- 半年更新の契約という手法は、引継ぎ期間の柔軟な対応策としては想定されていないとされている
中小PMIガイドライン基礎編p44は、譲渡側経営者がM&A後の引継ぎ後に退任する場合、引継ぎに必要な期間を予め見積もり、合理的に見積もれない場合は半年更新の契約とし事後的に柔軟対応できるようにするとする。「経営の引継ぎに必要な期間は見積もる必要がなく、無期限の契約とすることが望ましい」とする点は、必要な期間を予め見積もるとする記述に反し誤り。「引継ぎ期間が合理的に見積もれない場合であっても、契約内容の見直しは一切認められない」とする点は、半年更新の契約として事後的に柔軟に対応できるようにするとする記述に反し誤り。「半年更新の契約という手法は、引継ぎ期間の柔軟な対応策としては想定されていない」とする点も、この記述と逆であり誤り。
出典:中小PMIガイドライン(p44)
問32.中小M&Aガイドライン第3版の用語集が示す「PMI実践ツール」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 正解:PMI実践ツールとは、中小PMIガイドラインの標準的なステップ・取組等を踏まえてPMIに取り組むためのツールとして中小企業庁により令和6年3月に策定されたものであり、(1)PMI分析ワークシート、(2)PMIアクションプラン、(3)統合方針書の3つのツールが公表されている
- PMI実践ツールは中小PMIガイドラインとは別の独立した法律に基づき策定された制度であるとされている
- PMI実践ツールとして公表されているのは1種類のツールのみであるとされている
- PMI実践ツールは公表されておらず、活用方法を解説したガイドブックのみが存在するとされている
中小M&Aガイドライン第3版p22は、PMI実践ツールを中小PMIガイドラインの標準ステップ等を踏まえ中小企業庁が令和6年3月に策定したツールとし、PMI分析ワークシート・PMIアクションプラン・統合方針書の3つが公表されているとする。「PMI実践ツールは中小PMIガイドラインとは別の独立した法律に基づき策定された制度である」とする点は、中小PMIガイドラインの標準的なステップ・取組等を踏まえて策定されたツールであるとする記述に反し誤り。「PMI実践ツールとして公表されているのは1種類のツールのみである」とする点は、3つのツールが公表されているとする記述に反し誤り。「PMI実践ツールは公表されておらず、活用方法を解説したガイドブックのみが存在する」とする点も、3つのツールが公表されているとする記述に反し誤り。
出典:中小M&Aガイドライン(第3版)(p22)
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